ひらがなに興味を持たない子ども|焦らなくていい理由と、遊びの中の誘い方
周りの子が文字を読み始めても、うちの子はまだ興味を示さない。そんなときに知っておきたい個人差の考え方と、遊びの中で無理なく触れる工夫を紹介します。
お友だちが絵本の文字を指でなぞって読み始めた。でも、うちの子はまだ「これ何て書いてあるの?」とすら聞いてこない。そんな差を感じると、少し焦る気持ちが出てくることもあります。
文字への関心が向く時期には個人差があり、今興味がないことは遅れの証拠ではありません。 この記事では、興味が向く時期の目安と、遊びの中で無理なく触れる工夫を紹介します。
文字への関心は、いつごろ出てくる?
文字そのものへの興味は、だいたい4歳ごろから見られ始め、自分で「書いてみたい」という気持ちが育つのは5〜6歳ごろが目安とされています。ただし、これはあくまで目安で、興味が向くタイミングには個人差があります。
年齢だけで判断せず、本人が今どんなことに関心を向けているかを見ながら関わる方法が、無理のない進め方として紹介されています。絵本の絵をじっと見ている、看板の色や形に反応するなど、文字そのものでなくても「見る」「気づく」行動が増えてきたら、興味が育ち始めているサインの一つです。
では、興味がまだ薄い時期には、どう関わるとよいのでしょうか。次の章で具体的な工夫を紹介します。
教えようとせず、遊びの中で触れる工夫
- 好きなキャラクターの名前から始める。 覚えたい・読みたいという気持ちが先にあると、文字への抵抗感が少なくなります。教材のひらがな表よりも、好きなキャラクター名のほうが興味を引きやすいことがあります。
- 文字を探すゲームにする。 散歩中に看板の中から知っている文字を探す、絵本の中で同じ文字を見つけるなど、「勉強」ではなく「遊び」として触れる機会を増やす方法です。
- 書けなくても、なぞる・真似るところから。 上手に書けることを目指さず、大人が書く様子を見せたり、一緒に指でなぞったりするところから始めると、抵抗感が少ないまま慣れていけます。
間違えたときの声かけが、苦手意識を左右する
文字を読み間違えたり、書き順が違ったりしたときに、その場で強く訂正すると、文字そのものへの苦手意識につながることがあります。「おしいね」「ここまでできているよ」と、できている部分を先に伝える声かけのほうが、安心して続けやすいとされています。
比べる相手は、周りの子どもではなく、少し前の本人にします。「前より知っている文字が増えたね」という視点のほうが、本人のペースを大事にできます。
今日は、好きな文字を1つ一緒に探すだけで十分です。 覚えることを目標にしなくても、見つける楽しさから始められます。
それでも心配なときは
年齢が上がっても文字への関心が全く見られない、他の面でも気になることが重なっている、という場合は、年齢だけで様子を見るのではなく、かかりつけの小児科や自治体の子育て相談窓口、就学前の発達相談などに相談する方法もあります。相談すること自体は、早すぎることも遅すぎることもありません。
よくある疑問
小学校に入るまでに、ひらがなは読めた方がいい?
入学までに完全に読み書きできる必要はなく、学校でも改めて学習する内容です。関心を持つタイミングは子どもによって違うため、就学前に無理に完成させようとしなくても大丈夫です。カタカナを小学校で習う時期は「カタカナはいつから?」で紹介しています。
文字より数字に興味があるみたい。それでもいい?
興味の入り口は文字とは限りません。数字やマーク、記号など、本人が今関心を持っているものから「読む」「書く」への興味につながっていくこともあります。今の関心を否定せず、そこから広げる関わり方があります。数字が好きな子なら、家の時計の数字から入る方法もあります(時計の読み方はいつから?)。はさみやのりなど、指先を使う工作の時間も、練習のタイミングと道具選びを確認しておくと、文字以外の興味を広げる選択肢になります。
次にすることは、好きな1文字を一緒に見つけるだけ。 覚える・書けるようになる、はそのあとで十分です。
